草木染めを通して優しさや心の潤いを伝えたい  染色作家阪田佳甫さん 桃山台

「くらしの中に潤いと安らぎを」をテーマに

活動を続けている染色作家の阪田佳甫さんは

庭の片隅や道端に人知れず咲いている野の花に心ひかれるという。

1984年にアトリエ「野の花」を立ち上げ、カードやはがきの制作を始めて以来、

野の草花をモチーフにしたタペストリーや、テーブルセンター、バッグなどの作品、草木染めの布などを次々に制作し、これまでに40回以上の個展を開いている。

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さぞやバリバリ仕事三昧の日々? と思いきや

「あくまでも主婦であり母であること」が阪田さんの作品作りの原点。子どもの成長とともにたんぽぽやスミレなどの小さな花から樹木、木肌に視点が移るようになったとか。作品を特別なものとして取っておくのではなく普段使いにするなど、季節感を出す小道具としてさりげなく使うことで、豊かな気持ちになれたりちょっとうきうきしたり、そんな日常の小さな喜びを大切にしたいという。

このタペストリー1枚を仕上げるのに3か月はかかるという

決して派手ではないけれど、凛とした温かみのある阪田さんの作品たちは

「人との触れ合い、新しい物との出会いが何よりの宝物」

と話す物腰の柔らかな人懐っこい笑顔の当人人柄そのもの。植物も自分を含めた動物もみんなこの世界の中で生かされ、1つにつながっているんだなと改めて感じ、今後は植物だけでなく今後は動物や海をモチーフに取り入れたいと考えている。次は一体どんな作品が見られるのだろう。
阪田さんの新たな挑戦が楽しみだ。
(2012年3月)       (大道)

 

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