垂水から名谷に向かうバス道、名谷小学校より北へ、
名谷病院と、コーナンのちょうど真ん中あたり、
向かい(西側)のローソン横に、今年2月オープンした、
「旬風堂(じゅんぷうどう)書店」。
古本や、古道具、趣味のものなどをあつかう。
最近では、なかなかお目にかかれない昔ながらの「古本屋」。
店名の「旬風堂」は、店主の奥旬子さんの名前から。
まだこの業界に入って2年ほどだが、持ち前の好奇心と親しみやすい人柄で、お客さんだけでなく、古本業界の重鎮などとも懇意に。
「実はこの仕事を始めるまで、こういうものにはほとんど興味がなかった」と旬子さん。
ご主人が神戸元町で不動産業をしていて、たまたま古書店店主と知り合いに。
ご主人の勧めもあって、元町の高架下で古書店を開業することに。
この度、住居近くの名谷に移転した。
もともと保育士だった旬子さん、絵本なら得意なので絵本の店を、とも考えたが、
「古書店は本好きの人が店主になるから、ジャンルが特化してしまう。
いっそ、知らないものの強みで、何でも扱ったら?」とご主人が。
入手困難な希少本、専門書、小説、趣味の本、児童書や絵本、マンガなどの書籍から、書画、掛け軸、焼き物などの骨董、ポスター、レコードやCD・DVD、美術展の図録、すぐ生活で使える雑貨と、ざっと見ているだけでも、掘り出し物が見つかりそう。
「この仕事を始めてから、古いものや希少なものの価値を知り、勉強というより、感動や驚きの発見があって楽しいです」。
店内にさりげなく飾ってある、セミ型の凧(たこ)は、開店祝いに知人から贈られたものだが、調べてみると、現在作り手もほとんどおらず、材料の竹なども入手困難で希少品とのこと。
「揚げるとセミの鳴き声までするんですよ」。
お客さんとの会話も楽しくて、買い付けに行ったお宅で、話し込んで昼食をふるまってもらったことも。
「その世界を知ると、どれもとても深いことに気づかされます」。
お店での売買、買取出張で、希少なものの場合、旬子さんのネットワークで、専門の古書店と連携して査定。また探してほしい本や、委託販売なども気軽に相談してほしいとのこと。
小さなころからクイーンファンのご主人が、フレディのように弾いてみたいと購入したピアノは、
「どなたでも弾いてくださいね」と、店の一角を占める。
一度訪れたら、二度、三度、そして常連になってしまうこと必須。
本好きも、そうでない人も一度行ってみては?
旬子さんの、聞き上手の魅力にはまってしまうこと、請け合い。
【Data】
垂水区名谷町2259-1
電話 078-797-4018
営業時間 11:00~20:00
定休日 火曜日・水曜日
備考 駐車場3台分あり
(2020年7月現在) (堀)