3月7日に解禁されたイカナゴ、
12日目の今日、神戸(垂水)と大阪は漁が終了だそう。
休日や荒天候の休漁もあって、売られたのは実質1週間ちょっと。
しかも雑魚が入っていたり、大きさが揃っていなかったものも多かったみたいです。
明石も木曜に早々終了したとか。
後は、淡路と姫路がまだ少し続けるようです。
あまりに水揚げが悪いからでしょうか。
炊くイカナゴが少なくて、着ザラの在庫が余っているのか、ちょくちょく安売りをしています。
姫路市の坊勢(ぼうぜ)は、今日開催予定だった「いかなご祭り」を中止。
必要な量を確保できないということで、苦渋の決断だったよう。
最近は坊勢の水揚げがいいと聴いていたのですが(垂水にも入っていた)、
もう全体的に、いなくなっているのでしょうか。
私が同居の姑から教わって引き継いだころ、
垂水駅周辺には魚屋が10軒近くあり、イカナゴがあがってくるのを待って、
届いたらすぐ買って、タクシーやバスで帰宅。
新鮮が身上、それからは戦争のように炊きました。
姑はママ友の漁師の奥さんに教わったそう。
垂水では午前中、ガスの出力が悪くなるといわれたほど。
ただ炊く人はその頃それほどおらず、魚屋の店頭で1キロ(できあがりで500グラム前後)、
3000円ほどで売っているのを買う人も多かったと思います。
実際炊いたうちの10キロほどは、ご近所からの依頼でした。
神戸以外に送ると「ちりめんじゃこの佃煮、おいしかったです」と返信来るほど、「イカナゴ」の知名度なし。
爆発的に炊く人が増えたのは、阪神淡路大震災や淡路の花博で、
メディアに取り上げられるようになってから。
さまざまな味付けの調理法が出回り、このころから「イカナゴ狂騒曲」に。
漁獲量はどんどん減るのに反比例して、数時間も並ばないと買えない状況が続きました。
温暖化やえさ不足など、いろいろ原因が言われていますが、このころの乱獲も、一つの原因ではないかと思います。
姑のお気に入りだった廉売市場の「魚力」、イカナゴの季節には、
黄ザラ1キロを3つに分けたお手製の「イカナゴ用黄ザラ」を売っていて、
姑はそれを1つだけ、炊き始めに買い、その年はその袋で律儀に計っていました。
あちこちの魚屋の店頭では、次々運び込まれるイカナゴを見ることができました。
人それぞれの思いがあるだろうイカナゴ、
半世紀炊いてきた我が家のイカナゴ、
私は庶民の味というこだわりがあるので、高価な今年のイカナゴは炊くのをあきらめました。
初めてのことです。
寂しいですが、これも時代の流れですね。
フルセもほとんど店頭に並ばないですが、親を獲るのを自粛しているそう。
フルセのくぎ煮はもうまぼろしなのかなぁ。
来年からの復活を願いつつ、大半が私事で失礼しました。
(2017年3月18日) (堀)
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