「ドンドン、ドドン、ドン」
威勢のいい和太鼓の音が、講堂いっぱいに響く。
ここは多聞台小学校、「和太鼓 多聞だんだん」のメンバーが一丸となって太鼓を練習中。
メンバーの年令は現在3歳から75歳までと幅広く、園児、学生、社会人や主婦など、合わせて30名ほど。
結成された10数年前は多聞台を太鼓で盛り上げようということで、地域の人がほとんどだったが、最近では地域にこだわらずさまざまなところからの参加が増えている。
「違う学校に通う子たちも、ここではみんな友だち。小学生と高校生も年齢に関係なくごく自然に会話をしてます」と代表の岡崎貴司さん。
練習は、毎月第2、第4土曜日の15時から18時まで。
3時間みっちりというのは、子供にとって長いように思えるが、練習中の表情は真剣そのもの。
「たのしい」「来るのが楽しみ」と声をそろえる。
プロの太鼓奏者に練習は見てもらうが、普段は年長者が指導しながら、みんなで曲を作り上げていく。
「年齢に関係なく、自分のことは自分で」というのがモットー。
毎月ある練習の用意もみんなで、イベント出演時も自分の太鼓は自分で運んで設置するなど、
「教室ではなく、どちらかというとサークルかな」と岡崎さん。
いろいろなところで演奏活動を続けるうち人の輪が広がり、イベントだけではなく最近では高齢者施設などからも演奏の依頼が。
会の運営費も、地域のイベントに出店したり、大きな子たちが地域の手伝いをするなどして捻出、月会費を参加しやすい額にしている。
皆で力を合わせ一つのものを作り上げていく喜び、
そして、演奏者も、観客も笑顔で楽しめる、
「それが多聞だんだんです」。
【Data】
「多聞だんだん」
練習日 第2・第4土曜日15時~18時。
場所 神戸市立多聞台小学校 垂水区多聞台3丁目9-29
月会費 子ども 400円
大人 800円
〈2018年6月現在) (堀)