イカナゴ フルセのくぎ煮

フルセのくぎ煮
イカナゴのくぎ煮といえば、たいていシンコで炊いたものをいいますが、
私は、親のフルセ(10~15センチの大きさ)でもくぎ煮を作ります。
私は姑からくぎ煮っを教わったのですが、
姑は、主人の同級生の漁師をしている家のお母さんから教わったそう。
結婚した年に私は教わり、
次の年には後ろで指導、三年目からは引導を渡されました。
それ以来30年ほど、多い時で60キロ、最近は20キロちょっと炊きます。
フルセのくぎ煮は、姑の知り合いからいただいたので知りました。
瑞ヶ丘八幡の近くの大きなお屋敷の奥さんでしたが、
普段はほとんど料理をしないのに、
イカナゴだけは御用聞きの魚屋さんに持て来てもらって炊いていたようです。
その奥さんから、これはおいしいからぜひ、といわれていただいたのが、
フルセのくぎ煮でした。
「フルセはあげてから、私はきれいに並べるのよ」
人に差し上げることが多いから見目がきれいな方がいいでしょ、ということでした。
あの頃、フルセ1キロは400~600円くらいだったと思います。
失敗しても笑ってごまかせる値段でしたが(仕上がりが汚いだけで食べることはできます)、
きのうの値段は1800円。
500グラムだけ買ってきて、毎年待ってくれている人のところに
ほんの少しだけ持って行きました。
写真は炊いたものを3つに分けた1つです。
調味料はシンコの1.5~2倍、シンコ1キロ炊く分量で、500~700グラム炊きます。
お酒だけ奮発して200cc。
混ぜるのはもちろん、打ち返しもなしです。
火も中火くらいで。とにかく脂が多いので焦げないようつきっきりで。
炊きあがる前には、煮汁を小さなお玉かスプーンですくって、上からかけます。
ざるにあげたら、一本ずつきれいに並べるのが、我が家流に。
煮汁に漬けたまま置いて、再び火にかけて仕上げるというのもありますが、
日持ちを考えず家庭で食べるなら、
健康を考慮して炊いてあげてでき上がりでいいと思います。(堀)

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