垂水漁港の競りは昼網、神戸産業振興局水産会館で12時から始まる。
漁港の漁船はみな「海神丸」。海神社の秋祭りの海上渡御祭で重要な役割を果たす。
操業範囲は、西は朝霧、大阪方面はほぼ全域、南は友が島まで。
ちなみに朝網は長田港(駒ヶ林)で、午前7時30分から行われる。
休みは日曜日。それ以外は天候不順などで取りやめになる以外、毎日競りが行われている。
隣の明石も昼網だが、休みは木曜。
許可業者のうち、競りに参加するのは20~30業者で、魚はすべて競りで業者に渡る。
ただ唯一の例外はイカナゴ。
イカナゴだけは、漁協が値段を決めて販売しており、昼網にかけることはない。
12時ちょうどから昼網が始まる。
垂水の魚を買おうと思ったら、垂水の魚屋でも昼からしか地元のものは並ばない。
朝から並んでいるのは長田か、中央卸売市場などで仕入れたもの。
と、固いことはここまで。
12時ちょうどにカネの音で競りが始まると、競り場は緊張に包まれる。
直前に漁船から水揚げされたとれとれの魚は、トロ箱のまま水槽に浮かべられ、
競りが始まると、ベルトコンベアに次々乗せられて、参加業者の前に。
値段がすぐつけられて、競り落とした業者は横の水槽などに仮置きしたり、
直接乗り付けた運搬車の水槽に入れたりで、忙しくたちまわる。
競り落とされたらすぐトラックの水槽へ
昼網にはタイ・ヒラメ・カレイ・メバル・スズキ・タコなどさまざまな魚が水揚げされる。
5月から6月にかけてはサクラダイなどが旬。
一昨年の2012年はサクラダイが大漁で、競りをにぎわした。
モンゴウイカ
中央はタコ
たくさん水揚げされていた、ショウサイフグ。から揚げで食べるとおいしい。
サクラダイ
一方、同会館まえでは、競りが始まるころになると、どこからかサギなどが飛んできて、
魚のおこぼれを待っているのが、ひとつの風物詩になっている。
以前は塩屋ジェームス邸のすぐ北の、ある邸宅のうっそうとした庭に、
サギの巣があったのだが、最近そこは開発・造成され、木々も伐採された。
サギが獲物を狙う。
また付近では、サビキなどの釣りを楽しむ人や、
自動車の乗り入れもなく、人通りも少ないということで、恰好のスケッチ場所などになっている。
【追記】
今回、写真を撮るために、近づきすぎてしまい、競りをされている方から注意を受けました。
大変申し訳ありませんでした。
皆さんももし興味を持たれて見学されるときは、
仕事としてされている方の邪魔にならないよう、
●建物の屋根のある部分に踏み込まず、
●声を立てず、
●少人数で、速やかに、
を守ってください(守らなかった私が言うのもおかしいですが)。
この日、お話をうかがった参加者の一人は
「せっかく新鮮な魚が毎日揚がってくる垂水だから、どんどん魚を食べてほしい」。
と言われていました。 (堀)
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