5月11日土曜日、近く取り壊しが取りざたされている塩屋駅南にある「旧ジョネス邸」の第1回内覧会が開かれた。
旧ジョネス邸は大正8年(1919年)に英国人貿易商フレデリック・モリス・ジョネス氏の私邸として建築された木造地上2階地下1階建の和洋折衷の洋館。
2号線沿いの正面と、門を入った玄関。
海側からの景観
第2次世界大戦でジョネスが国外撤去となったあと、弁護士の山田作之助さんが購入、塩屋海岸の数多くの洋館が旧国鉄の拡張工事で取り壊されるなか、塩屋の景観保存を訴える山田さんの尽力で、約500メートル西の現在地に移築され、海岸の洋館で唯一残ったという経歴を持つ。
1階 居間(左)と、客室(右)
2階 二間続きの日本間と、書斎。書斎や2階ホールには本棚があり、法律関係の本などがそのまま残っている。
2階の東の窓からは塩屋の海が、ホールからは塩屋駅が望める。右は玄関。阪神淡路大震災の爪痕。
県の近代住宅100選にも選ばれ、今や数少なくなった塩屋の歴史を伝える貴重な建物。
山田さんの娘が死去したのちは無人となっていたが、現在の所有者である山田さんの孫に、マンション建設を進める開発業者が買収を打診し、ジョネス邸を取り壊して10階建てのマンションを建設する計画が浮上した。
「旧グッケンハイム邸」を管理する森本アリさんらの呼びかけで、塩屋住民などが集まり、現在は「旧ジョネス邸を次代に引き継ぐ会」を結成、ジョネス邸保存に向けてさまざまな活動をしている。
今回は、その価値や魅力を多くの人に知ってもらおうと、内覧会を開催、朝からのあいにくの雨にもかかわらず、驚くほど多数の見学者が訪れた。
なお同会では保存活動として、web署名も行っている。 (堀)
「旧ジョネス邸を次代に引き継ぐ会」
〒655-0872
神戸市垂水区塩屋町3丁目5-17
旧グッケンハイム邸内
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