「フランス菓子の歳時記」講演に参加しました!~旧武藤山治邸にて

17日(水)、旧武藤邸で、フランス菓子店「butterflyeffect(バタフライエフェクト)」オーナーパティシエの砂崎康弘氏による、
講演が行われた。
「フランス菓子の歳時記」と題し、フランスのそれぞれの地方の特色を活かした、素朴なお菓子を紹介、
その由来や製造方法など、砂崎さん自身がフランスで修業した時の経験も交え、丁寧に解説がなされた。
フランス菓子01  フランス菓子03 フランス菓子02
フランスの地方ごとにそれぞれのお菓子が。
フルーツや、牛乳・塩といったその地方の特産品を生かし、さまざまな風習や祝祭、宗教が起源となり、
その風土が作り上げてきた、フランスの伝統菓子。
日本で作られている同じ名前の菓子との違いなど、参加者は驚きの連続だった。
,フランス菓子04  フランス菓子06
「丁寧に時間をかけて、本物の材料で作り上げたからといって、おいしい、とは別」と砂崎さん。
「現在の、業者が作る材料をそのまま使って、手軽に作られたものの方がおいしいことも」。
アーモンドやクルミも、作られる国によって、味に大きな違いがあるが、
「味が良いから、と本来のものを使うと採算が取れない」。
フランス菓子05 スペイン産のアーモンドはふっくらしていて、風味がいい。
またフルーツなども、本来は旬のものを使い、その方がおいしいが、
イチゴのケーキやクリの菓子モンブランなど、年中あって当然という、現状を憂う一面も。
店では寡黙な砂崎さんが、ときには本音をのぞかせながら語る話は、
参加していた「バタフライエフェクト」ファンだけでなく、多くの参加者の琴線にふれ、
「お店に行ってみたい!!」という声が続出。
トークのあとは場所を、管理棟2階に移し、砂崎さんがあらかじめ店で焼いてきた菓子の振舞いが。
フランス菓子07   フランス菓子10  フランス菓子12 
ガレットデロアを切り分ける手際に皆が注目!
日本でこの大きさは稀、という新年の菓子「ガレットデロア」と、
フランス菓子08 フランス菓子09 それぞれの模様も伝統
「とよみつひめのタルト」として、今のこの時期だけ同店の店頭に並ぶイチジクのタルトの2品。
フランス菓子11
「ガレットデロア」の中には、フォーチュンクッキーのように、小さな陶器の「王様の印」が入っていて、
それを引き当てた者は、1年間その家庭で王様になれるそう。
今回、参加者の中で何人か、その幸運を引き当て、大喜びだった。
フランス菓子13  「あ、何か入ってる!」
「こだわりという言葉は好きではない、普通のことをしているだけ」と砂崎さん。
本来の手間がかかる伝統の作り方がおいしい、ということではない、と聞いていた参加者も、
「すごくおいしい」「参加して良かった!」と、本物のケーキの味に大満足だった。        (堀)
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