橋の科学館講演会「知ってる橋の知らない見方」に参加しました。
講師は自ら「プロのドボクマニア」と称しておられる、八馬智(はちまさとし)さん。
元土木のプロという専門的な立場での話から、「ちょっとした見方の変化で新たな魅力を見出す」風景の見方まで、幅広い内容でとても楽しめました。
特に講演の中で印象に残ったのは、明石海峡大橋をはじめ、つり橋のメインケーブルをつなぎ留めておくおもりの役目をするアンカレイジ(アンカーブロック)についての話。
八馬氏は今回の講演にあたって、つり橋のイラストをいろいろ検索したそうですが、すべてのイラストにアンカレイジが描かれていなかったそうで、ご自身も驚いたとか。
アンカレイジは、橋の両端にあり、つり橋のメインケーブルを繋ぎ止める文字通りのいかり(アンカー)で、一番重要なもののひとつなのに、案外知られていないみたいですね。
垂水の住人にとっては、アンカレイジを目の前にして、あまりの大きさに驚かれた人もいるでしょうが、案外目に入っていない人も多いのでは。
明石海峡大橋のアンカレイジは13万トンの力でメインケーブルを引っ張っており、大きさは霞が関ビルがほぼ入る大きさ(長さ84.5m、幅63m、高さ48m)重さは奈良の大仏1400体分(14万㎥、35万トン)もあるそうですよ。絶えずケーブルに乾燥した空気を送り、さびないように塩分をフィルターで除去してから湿度を40%程度に除湿した空気を送っているそう。
今度近くを訪れた人は、ぜひ「アンカレイジ」を意識してみてくださいね。
(2025年6月) (堀)

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