シルバーゾーンって何? ~中道、坂上付近~

福田川周辺を歩いていると、
初めて目についた道路標識。
「シルバーゾーンってなに?」
調べてみると、高齢者が多い地域での安全対策のためのものだそう。
全国すべてにあるわけではなく、
しかも標識の形や、描かれているピクトグラム(グラフィックシンボル)は、
地域によって違うそうだ。

21世紀を迎えようとしているころ、垂水で高齢者施設(特に高級な民間施設)が急激に増え、
その頃の取材で、さまざまなところで聴いた話。
「垂水は他地域からの高齢の入居者が多い」。
理由は、瀬戸内気候で温暖、海と山が近く緑が豊富、
海の幸、山の幸が身近、物価も神戸市の中では安いほう。
思うより自動車などが少なく、空気が澄んでいる等々。
垂水はもともと六甲山系の一番西にあたり、摂津と播磨の境だが、
どちらかといえば播磨側。
旧神明の多井畑トンネルを超えると、
雪が雨になったり、降っていた雨がやんだり、と気候の境目でもある。
「坂道と六甲おろしが身体にこたえるようになると、お屋敷を手放して垂水の高級高齢者施設に入居、というケースがとても多いです」、当時の不動産関係者から聞いた話。
シルバーゾーンの標識があるのもうなずける。

行政は垂水区に若い人を増やそうと、最近ではいろいろな取り組みを始めている。
「子どもからお年寄りまで、みんな一緒に楽しく生活できる」
街は雑多な方がいい。
垂水区が区民から愛されるのは、そういうところが多く残っているからかもしれない。
(2024年2月)    (堀)

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