晩秋の旧木下家住宅と「樹木観察会」

11月最後、30日の11時から旧木下家住宅で「樹木観察会」が行われた。

旧木下家では、平成18年(2006年)、保存修理工事が始まってより、
「歴史と自然が共生する文化財保護」をテーマに、
建物だけではなく、庭木も(一時期手入れが行われていなかったことも配慮されて)専門家にゆだねられ、数奇屋造近代和風住宅として現在公開されている。
今回、同住宅の手入れをされている、樹木医の塩谷 誠二さんの案内で庭園内を散策した。

参加者は、選定の仕方や手入れなど同庭園の様子だけでなく、木々にまつわるさまざまな説明を聞いた。
多くの質問も飛び出し、その一つ一つを丁寧に説明、みな熱心に聴き入っていた。

玄関のウバメガシは、自然の造形を活かし、手で1本ずつ選定をしているそう。

同住宅で一番大きな石で、100貫(375キロ)とのこと。普段聴けない館長のレア情報もありました。

最後に、最近問題になっている特定外来生物、
「クビアカツヤカミキリ」の話があった。
数年前に関東地方で生息が確認され「日本のサクラ全滅の危機」と一時期ニュースになり、その後メディアに登場することがなかったが、最近、神戸や明石でも発見が相次いでいるという。
ウメ、サクラ、モモ、スモモなど、バラ科の樹木に加害する。
1匹でも発見されると、その木は伐採するしかなく、桜並木をすべて切り倒した例もあるそう。
名のとおり、首の部分(本当は胴体)が赤く、日本に生息するカミキリにはない特長。
春4月頃から7月頃まで、成虫の活動時期なので、もし見つけたら触らず、
兵庫県自然環境課に電話を。078-362-3389
垂水もサクラの名所が多いので、みなで注意して、見つかった時はすぐ通報を。
(2022年11月)       (堀)

 

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