ノリの工場見学に行ってきました。

「ノリ工場」の研修ということで、見学に伺った。
以外に知らない人も多いが、兵庫県は全国でも有数のノリの産地。
「須磨海苔」とは、2007年に神戸市漁業協同組合が
神戸市内でとれたノリのブランドとして、商標登録したものだそう。
12月から3月までの閑漁期の収入源として、昭和30年代中ごろからノリの養殖を始めた。
現在は、塩屋で12経営体、垂水で1経営体、
須磨浦は2年前に4経営体が統合して1つに、
東須磨が 4経営体。
昭和42年に鋼管を打って網を張る方法から、いかだ漁法といって浮き流し式に変えたそう。
明石海峡は潮の流れが大きく、海水の入れ替わりも多く、
この方法では深いところでも設置できるのが利点。
有明海などは潮の干満で、栄養豊富な海水を取り込む方法ということで、
それぞれ地の利を生かした養殖法を行っている。
1702 ノリ01中央、小さく黒く見えるのが操業中のノリ船    
1702 ノリ02 1702 ノリ03
ノリの船が摘んできた「ノリ」は、岸壁に停泊した船からパイプで直接大きな貯蔵タンクに。
それを工場内に順次引き込んで加工を行う。
1702 ノリ04 貯蔵タンクが数基並ぶ。
ノリは1タンクずつ工場内の加工場へ。
1702 ノリ05 1706 ノリ06
ノリは摘んだ後、鮮度が落ちないうちに、まずごみを落とし洗浄をする。
そして小さくミンチという機械でカッティング、
1702 ノリ07 1702 ノリ08 1702 ノリ10
ノリと水の混合比を決めて、調合機で混ぜる。
1702 ノリ12  1702 ノリ15
すき器を通して型に入れ、21㎝×19㎝に整形され、プレス脱水。
1702 ノリ20 脱水。  
1702 ノリ13 1702 ノリ14 このあたりになると見慣れたノリの形。
この機械は1時間に8000枚作ることができる。
ほとんど24時間稼働、満タン時は22000枚入っているそう。

2時間乾燥して、商品に。 
1702 ノリ15 1702 ノリ16
1702 ノリ17 10枚ずつの束が10に。
1702 ノリ19 最後に360束ずつ段ボール箱へ。
1702 ノリ21 1702 ノリ22 入れる作業だけ人の手。
ノリは見た目で等級が決まる。
つやがよく黒いものほど高級品。
その点ではこのあたりのノリは高級品の部類。
神戸漁協のノリの1年間の生産数は9000万枚、最近は減りつつあるとか。
生産者の方は「海に流す汚水の処理能力が上がったことや、
川の護岸工事などで、海に栄養が減ったのかも」と、
最近の水質調査でちょっと心配な結果も出ているそうだ。
環境保全は重要だが、きれいになっても生態系に影響を及ぼすことがあるのだと、
改めて考えさせられた。
4月までノリ漁は行われる。
垂水のなぎさを歩いていると、操業中のノリ船に出会えることがあるかも。
(2017年2月現在)            (堀)

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