4月6日日曜日、転法輪寺で恒例の龍華祭が行われた。
前半の釈迦の生誕を祝う「花祭り」では、山伏や檀家などとともに、象車の花御堂を本堂まで引く稚児の行列があり、本堂で健康、学業向上の稚児加持が住職により授けられた。
始まる直前から降りだした雨の中、儀式はおごそかに無事終了した。
本堂前での法楽
その後、法螺師を先頭に本堂の前で法楽を行い、境内に設えられた柴燈護摩道場へ。
問答が行われ、西脇からの修験者が入山。
他山から手伝いに来た山伏が、入山の資格があるかどうかを見極める儀式作法として問答し、続いて道場に入る。
護摩道場の床を結界する作法「床堅作法」がまず行われ、続いて「法弓」、「法剣」、「法斧」の作法により、邪気などを祓い護摩壇が清められる。
左から「法弓」、「法剣」、「法釜」の作法。
転法輪寺の住職により、ご本尊および諸神諸菩薩の降臨を懇願祈願、やがて護摩壇に点火される。
不動明王の降臨を願う
大祇師による護摩供が続く中、護摩木などが火中に投げ入れられる。
点火、護摩木が投げ入れられる。
このころになると雨も上がり、青空まで見え始めた。
今年は前日の雨に加えて直前の雨により、護摩壇が湿り、例年にない火と煙の饗宴となった。
「雨で龍が降りている。今年はご利益が大きいかも」と関係者。
「すごい煙だけど、悪いものが祓われそう」と、煙幕に身をゆだねる参拝者も。
火の勢いが弱まった頃、山伏たちが渡火の準備を始める。
渡火の用意
供えられた野菜は、この地域で作られるもの。豊作を願う。
火渡の『火』は不動明王の知恵の火と言われ、人の「穢れ」や「心の迷い」「煩悩」を焼き清めると言われている。
この日集った人たちは、このご利益を得るため、素足になってそれぞれ火渡をした。
中には怖くて泣きだす子供や、足が悪く介添えで歩く高齢者もいたが、全員無事に渡り終え、「ご幣」を授けられた。
ご幣
この日の参拝者には、おむすびと精進、たけのこ汁などがお接待として振舞われた。
本祭が終わるころ、また雨が降り出し、雹(ヒョウ)まじりとなり、4月とは思えない天気に終始した1日となった。 (堀)
クリックお願いします
にほんブログ村
コメント